ピンホールカメラでどうやって写真を撮ればいいの?露出ってなに?  ピンホールカメラの基本Part.3

ピンホールカメラではどんな写真が撮れるの?

ピンホールカメラはレンズのかわりにとても小さな穴を通して光を集めます。そのため、一般的なカメラに比べてシャッターを開けておく時間(シャッタースピード・露光時間)が長くなります。パンフォーカスとよばれ写る像は全体にピントが合いながらも輪郭がやわらかく、ほわっとした雰囲気になります。まるで夢を見ているようなやさしい写真が撮れるのが特徴です。

 実際にどうやって撮ればいいの?露出ってなに?

そもそも、ピンホールカメラ云々の前に、写真を撮るときの設定がよくわからないんだけど・・・と思ったそこのあなた。大丈夫です。写真の明るさは「露出」と呼ばれ、「絞り」と「シャッタースピード」が関係してきます。一つずつチェックしていきましょう。

絞りとは?

一般的なカメラの場合、光を通すための穴の大きさを表している値です。絞りはF値(f/数字)という数値で表されます。例えばf/4のように、F値が小さければより多くの光がカメラに入ってきます。逆に、f/16であれば少量の光がカメラに入ってくることになります。絞り値を大きくすると、フィルムに写る像が暗くなり、暗い写真になります。逆に絞り値を小さくすると明るい写真になります。F値が小さければ背景がぼけ、大きければクッキリ写ります。

 

1 絞り

 

シャッタースピードとは?

フィルムに光を当てるためにシャッターを開いている時間を指します。数字が小さいほどシャッタースピードが速くなるので、例えば1/100秒であればシャッターが速く閉まり、入る光は少なくなります。光がフィルムに当たる時間が短いので暗い写真になります。逆に1/2秒であればシャッタースピードが遅く、光がフィルムに当たる時間が長くなり、明るい写真になります。

例えば、素早く動き回るペットを撮りたいときは、シャッタースピードを速くしないとぶれてしまいます。

 

水道のたとえでかんたん理解!

以下の図のように「絞り」と「シャッタースピード」の2つの関係性はよく「水道」に例えられます。蛇口が「絞り」、水を出している時間が「シャッタースピード」、水が「光」だとします。

蛇口を目いっぱい開く(絞り値を大きくする)と、水(光)はたくさん入ります。少ししか蛇口を開かない(絞り値を小さくする)と、水(光)は少ししか入りません。

蛇口を開けている時間が長い(シャッタースピードが遅い 例1/2秒)と、水(光)はたくさん入ります。蛇口を開けている時間が短い(シャッタースピードが速い 例1/100秒)と、水(光)は少ししか入りません。

絞りとシャッタースピードで調整した光の量(写真の明るさ)を露出といいます。

2 絞りとシャッタースピードの関係

 

いろんな写し方をためしてみよう

絞りを小さく(絞る)、シャッタースピードを遅くした場合(F161/30秒)

水の流れが線の様に写っています。

絞りを大きく(開放)、シャッタースピードを速くした場合(F1.41/1000秒)

飛び散る水のしぶきが止まっているように写っています。

 

絞りとシャッタースピードの組み合わせしだいで写真の印象は大きく変わります。自分の思い描く一枚になるまで、いろいろ設定を変えながら試してみてくださいね。

 (監修:サイエンス倶楽部

 

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